3PARに関して(チャンクレット, Dynamic Optimization, Adaptive Optimization)
3PARとは
3PARは、1999年に設立されたストレージベンダーです
チャンクレット
- 従来型のディスクストレージで4台の物理ドライブとRAID 1によってLUNを構成した場合、1台の物理ドライブが毎秒200回のI/Oを処理できるとすると、LUN全体のI/O性能はライトで毎秒400回、リードで毎秒800回しか達成できない
- ディスクストレージ全体で毎秒数万I/Oを処理できると唱われている高性能な製品であっても、LUNを構成する物理ディスクの台数が少なければ宝の持ち腐れになってしまう
↓
- 3PAR InSpireアーキテクチャは、物理ディスクをさらに細かいチャンクレットという単位に分割する
- 現在、チャンクレットのサイズは256MBに設定され ている
- 多くのアプリケーションにおいて物理ディスクの利用効率とアクセス性能のバランスのとれるサイズが256MBらしい
- このチャンクレットは、構成するLUNのサイズとRAIDレベルに応じて物理ドライブ上から必要な数だけ割り当てられる
- RAID 1による8GBのLUNを作成する場合、総物理容量は16GBになるので、64個のチャンクレットが必要になる
- もし64台以上の物理ドライブからこれらのチャンクレットが用意されていれば、すべて独立した物理ドライブからチャンクレットが割り当てられる
- 従来型のディスクストレージでは4台の物理ドライブで構成されていたLUN を、3PAR InSpireアーキテクチャでは64台の物理ドライブで構成できることになる
- それぞれデータが独立したサーバに分散しており、それぞれのディスクのI/O性能を使えるので、往来のディスクストレージと比較して最大16倍のI/O性能が得られる
H/W構成
- 4 Controller
- FC card 4port x24 iSCSI 10G 2Port x 8
Cache memory
- System 32GB Data 52GB(MAX)
FC(ファイバーチャネル)
Dynamic Optimization
- データのQoSレベルを効果的に設定可能な自律的ストレージ技術を実装したソフトウェア
- ストレージサービスを停止することなく階層間でデータを移動し、必要に応じてサービスレベルを適切に切り替えることが可能
- AOとの組み合わせにより、さらに利便性は向上
マルチティア
- ストレージ容量とかかるコストの有効利用を目的とした、スストレージソリューションの一つ(多層分散システムともいう)
- 仮想化したストレージシステムを構築し、ストレージに収められるデータ容量、使用頻度などデータの特徴や使う人のニーズによって、データをマイグレーションし最適化を行う
- HPではSSDをtier0、ファイバチャネルのディスクをTier1、FATA(SATA)ディスクをtier2と階層化し、使い分けることを提唱している
Tier0
Tier1
- Tier1は、ILMにおいて最も情報価値が高い生成して利活用している最中のデータを保存するオンラインストレージ
- 一方、階層化したストレージの下位層はファイル管理用やバックアップ用途のストレージ
Tier2
- Tier2は、利活用を終えて再利用のために検索・参照されるようなデータを保存する
Auto tiering
ストレージを階層化しただけでは、ILMが目指す効果を期待することはできない。情報価値をポリシーとしてあらかじめ設定し、そのポリシーに従ってデータ を各Tierに振り分ける機能が必要になる
- 1カ月間アクセスのないデータをTier1からTier2に移動したり、アプリケーションが自動生成するバックアップファイルは最初からTier2に保存したりといったことを自動的に再配置する仕組み
- IO loadなどによって、3つのディスクに自動で振り分けられる
シンプロビジョニング
- 文字通り、「Thin(薄い、少ない)」な「Provisioning(配置準備=容量設計)」を可能にするもの